幻想水滸伝1 台詞集 第三章

シークの谷

ミリア
「ここが、シークの谷間だ」
フリック
「それらしい草は 見当たらないが・・
 おくのほうかな?」
一同、奥へ奥へと進んで行く。
メース
「なんだ、おまえらは?
 わしになんのようだ?
 ようがないなら 帰った帰った。」
ティエル
「仲間にさそう」 ←
メース

「解放軍の仲間に?
 ふーむ。
 おまえらでは信用できんな。

 わしの弟子たち、
 マース、ミース、ムース、モースを
 全員ここにつれてきたら
 考えてやってもいいぞ。」

「すなおに帰る」 ←
メース
「さあさあ、
 わしは、次のかじ入れで
 いそがしいんじゃ。」
クリスタルコアが道を塞いでいる。
フリック
「なんだーーーこりゃ!?」
戦闘開始。
クリスタルコアを倒しさらに奥へ進んでいくと、薄青の花開く月下草があった。
フリック
「月下草ってのは これのことかな?」
ミリア
「たぶん、それがそうね。」
ウィンディ
「そうよ。それが月下草、
 気つけ薬のざいりょうよ。」
フリック
「だれだ!
 いまのこえは!
 出てこい!」
フリック、一歩踏み出しきょろきょろと周囲を見回す。
ウィンディ、月下草の前に立ちはだかるように姿を現す。
ウィンディ
「よくここまで来たわね。
 でも月下草を持って帰らせる
 ワケにはいかないわよ。」
フリック
「だれだかしらないが、
 こっちは くろうしてここまで来たんだ!
 こいつは もらっていくぞ!」
ウィンディ

「おや、まあ 元気な青年ね。
 でも わたしはティエルと話を
 しているの。 しずかにしていてね。

 さあ、ティエル。
 そろそろ解放軍ごっこも あきたでしょう。
 あなたの その右手の紋章、
 ソウルイーターを わたしてもらいますよ。

 そんなに こわい顔をしないでティエル
 力づくでうばったりはしないわ。
 そうね、 もうちょっと
 エレガントな方法よ。

 出てらっしゃい テッド。」

テッド、突如目の前に姿を現す。
テッド

「ひさしぶりだな ティエル。
 でも おれだけおいて逃げるなんて
 ひどいことするなぁ。

 まあ、ゆるしてやるよ。
 おれとおまえの仲だもんな。
 さあ、 おまえに“あずけた”紋章を
 かえしてくれよ。

 おれは その紋章の力で300年もの間
 老いることなく生きてきたんだ。
 だから、それがないと・・・・・
 だから かえしてくれよ。」

ティエル
「ソウルイーターをかえす。」
「ソウルイーターをかえさない。」 ←
フリック
「も、紋章が・・・」
ティエル、力の溢れ出る右手を抑え掲げる。
紋章が輝き、黒い闇が周囲を覆う。
ソウルイーターの闇の中、ティエルとテッドの二人だけが在った。
テッド

「・・・・・ティエル・・
 ・・ティエル・・・
 おれのこえが聞こえるかい?

 あんまり時間がないんだ。
 紋章と それを持っていた者、
 つまり おれとソウルイーターの間には
 ふしぎなつながりがのこっている。

 それを通じておまえにはなしかけている。
 おれの体はウィンディの“支配の紋章”
 によって すでに おれのものじゃない。

 そして、“支配の紋章”の力は
 やがて おれの心も・・・
 だから時間がないんだ。

 ティエル、一生のお願いだ・・・
 おれが これから することを
 ゆるしてほしい・・・」

ソウルイーターの闇が消え去る。
ウィンディ、きょろきょろと周囲を見回し叫ぶ。
ウィンディ
「い、いまのは・・・・
 テッド、 はやくソウルイーターを
 うばうのよ!!」
テッド
「ティエル、
 紋章をかえしてくれよ、
 いやだと言うなら力づくでも・・」
テッド、一歩前へ。
ティエル
「ソウルイーターはわたせない。」 ←
ウィンディ

「おや、じゃあ テッドと戦うと
 いうのかい?

 みずからの手で 父親テオをあやめ、
 付き人グレミオを死に追いやり、
 そして こんどは友達までも
 その手にかけるのかい?

 つみぶかいことだねぇ。」

「わかった。わたそう。」 ←
ウィンディ
「ものわかりがよくなったじゃないの。
 さあ、テッド。
 ソウルイーターを取り返すんだよ。」
テッド

「ソウルイーター、
 おれは おまえと300年もの間
 いっしょだった。

 おまえのことは良く知っているぞ、
 その呪いの意味も、
 その悪しき意志も、

 おまえは、あの日・・・
 おれがふるさとを失った日だ。
 あの日、おれの知っている者全ての
 魂をぬすみとった。

 300年の長き旅の間、おおくの国で
 戦乱を引き起こし、
 魂をかすめた。

 そして、オデッサという女性の魂も!
 ティエルの父親の魂も!
 グレミオさんの魂も!
 すべて おまえが盗んだ!!

 おまえは その主人のもっとも近しい者の
 魂を盗み 力をましていく!」

ウィンディ、一歩前へ。
ウィンディ
「テッド!
 なにを 言っているの!
 はやくソウルイーターを、」
テッド、ウィンディへと向き直る。
テッド

「ソウルイーターが近くにあることが
 おれに力をあたえてくれた。
 ほんの少し、体を自由にする力を・・

 さあ、ソウルイーター!
 かつての主人として命じる!
 今度はおれの魂を 盗みとるがいい!」

紋章が輝き、黒い闇が周囲を覆う。
テッドの足元より赤い五芒星の光が出、テッドを包む。
一条の白い光がティエルを包み、テッドが地に倒れ伏す。
[ ソウルイーターがレベル4になった
テッド

「そうだ・・・・それでいい・・・・
 自分の・・自由にならない命なら・・
 おれは・・そんなものは・・いらない。

 300年もの・・あいだ・・・
 おまえが・・・ひきのばしてきた・・命を
 かえすぞ・・ソウルイーター・・・」

ウィンディ
「くっ! なんてことなの!
 こうなったら、」
ウィンディ、ティエルへと進み出て紋章を奪おうとするも、黒い闇に阻まれる。
ウィンディ
「いまいましぃ、
 いつか その紋章を
 わたしのものに してみせるよ。」
ウィンディ、姿を消す。
一同、倒れ伏すテッドの元へ。
テッド

「そんなかお・・するなよ・・
 ティエル・・・
 おれが・・えらんだことだ・・・

 こんどこそ・・ほんとうに・・・
 おわかれだ・・・・
 元気でな・・・・おれのぶんも生きろよ・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・」

テッド、静かに消えていく。
ミリア、月下草の前へ。
ミリア

「これが 月下草ね・・・

 ・・・・みんなが まっているわ。
 はやく もってかえりましょう。」

[ 月下草を手に入れた