幻想水滸伝1 台詞集 第三章

モラビア城

隊長
「こんどは ラカンの砦だ!
 解放軍のやつらめ、なめやがって!
 目にものを見せてくれるわ!」
一隊、城から出陣。
一同、慌てて隠れてそれを見送る。
一同、入り口へ進む。
兵士
「こ、これはグリフィスさま。
 ごぶじでしたか。
 解放軍が攻めて来たと・・・」
グリフィス、進み出る。
グリフィス

「ああ、そうそう 大変だったぜ
 しかし、さすがは おれさまさ
 こいつを見ろ、

 こいつは解放軍の軍師マッシュだ、
 こいつをつかまえてきたってわけさ。
 カシム・ハジルさまにほうこくしたい。
 中にいれてくれ。」

兵士
「わかりました、知らせてきますので
 しばし、お待ちを」
兵士、城内へ。
クリン
「しかし、こんなんで だませるのかねぇ。
 まあ、やばくなったら
 おいらだけ 逃げるけど。きききっ」
カスミ
「なんてこと 言うのよクリン。
 ティエルさまを おいて逃げるの?」
クリン
「きききっ、知らないね。」
兵士、報告から戻って来る。
兵士
「中へどうぞ。
 ひかえの間で、おまちください。」
一同、城内へ。
マッシュ
「ティエルどの。わたしとグリフィスは
 ひかえの間にいます。
 その間にビクトールとウォーレンを・・」
グリフィス
「牢は、城の最上階のはずだ。
 いそいでくれよ。カシムさまを、長いこと
 だましつづける自信はないぜ。」
グリフィスとマッシュ、去って行く。
クリン
「ここで、つまかったら
 いっかんの終わりだ。
 いそごうぜ ティエル。」
兵士
「わたしはこの城のきろく係りだ。
 なにかようか?」
ティエル
「セーブしない」
「セーブする」
「ひとやすみする」 ←
城を上へ上へと昇っていると、途中で道が行き止まっている。
カスミ
「これはわたれませんね。」
クリン
「きききっ
 おいらにまかせときな」
クリン、向こう側へとロープを渡す。
クリン
「ざっとこんなもんさ、
 きききききっ」
──最上階
ビクトール、ウォーレン、ヴァンサン・ド・ブールの三人が牢屋に捕らわれている。
カスミ
「ティエルさま、
 やりましたね。
 ここが、そうみたいですよ。」
ビクトール
「おそいぞぉ ティエル。
 まちくたびれたぞぉ。」
クリン
「きききっ、もう少し
 そこで頭をひやしたら どうだい。」
ビクトール
「なんだってぇ、
 てめぇ だれにむかって口を
 きいてるんだ!」
クリン
「へへへっ、くやしかったら
 ここまでおいでぇーーー」
カスミ、牢屋のカギを開ける。
カスミ
「ティエルさま、
 カギがあきました。」
クリン、飛び上がって驚く。
クリン
「えっ!」
ビクトール、牢屋を出てクリンの前へ。
クリン
「うわっ、うわっ、
 そんな、おいらは・・・
 いやだなぁ じょうだん、じょうだん」
クリン、背を向ける。
ウォーレン、ティエルの元へ。
ウォーレン
「あなたが、ティエルどのですか。
 わたしは、ウォーレン。
 たすかりました。礼を言います。」
ビクトール
「言った通りだろ ウォーレン。
 必ずたすけがくるって。」
ウォーレン、ビクトールへと向き直る。
ウォーレン
「ああ、そうだな。」
カスミ
「あまり時間がありません。
 いそいで、逃げましょう。」
暗転。
ウォーレン
が仲間になった!
──控えの間
カシム・ハジル

「ひさしぶりだな。
 マッシュ・シルバーバーグ。
 3年、いや4年ぶりか、

 なぜ、帝国軍からはなれたのだ。
 やはり、あの事件のせいか?」

マッシュ
「それも あります。しかし、それ以上に
 わたしは、戦っているときの自分が
 きらいなのです。」
カシム・ハジル

「その おまえが 反乱軍に味方する。
 おかしなものだな。
 どうだ、もう一度もどってこないか?

 おまえを反逆者として
 しょけいするのは、しのびない。」

マッシュ
「その心配なら、ごむようです。」
カシム・ハジル
「どういうことだ?」
兵士、報告に来る。
兵士
「カシム・ハジルさま 大変です。
 解放軍が、解放軍が この城を
 とりかこんでいます。」
カシム・ハジル

「なるほど、そういうことか。
 砦を攻めたのは、おとりというわけか。

 うでがにぶったな マッシュ。
 たすけに出た、我が軍がもどってくれば
 解放軍など、ひとたまりもないぞ。」

マッシュ
「もどってくればの話ですがね。」
カシム・ハジル
「なんだと。」
兵士、報告に来る。
兵士
「砦のえん軍に出た部隊から、
 ジョウストン都市同盟の軍に
 待ち伏せを受けたと知らせが・・・」
カシム・ハジル

「なに、なぜ やつらが!

 そうか、これも おまえのしわざか
 マッシュ!」

マッシュ

「ええ、わたしが書状をおくりました。
 帝国軍が、都市同盟を
 攻めようとしているとね、

 ジョウストン都市同盟は、
 この帝国領をほしがってますからね。
 動かすのは、かんたんですよ。」

カシム・ハジル、椅子から立ち上がりマッシュの元へ。
カシム・ハジル
「きさま、この帝国を
 都市同盟のやつらにわたすつもりか!!」
マッシュ

「その気は ありません。
 わたしは、かれらをりようしたまでです。
 手をむすんだ わけではありません。

 一時的には、この北方は 彼らに
 うばわれるでしょう。

 それ以上のふるまいは
 われら解放軍が
 ゆるしません。」

カシム・ハジル
「お、おのれぇぇぇ
 よくも ぬけぬけとぉぉぉぉぉぉ」」
レパントとハンフリー、入って来る。
レパント
「マッシュどの、ぶじでしたか。
 外の連中は、あらかたかたづいたぞ。」
ハンフリー
「・・・・・・・・よぉ」
ティエルたち、入って来る。
ビクトール
「おっ、どうやら出番に
 まにあったようだな」
マッシュ

「カシム・ハジルどの。
 こんどは わたしからおねがいします。
 いさぎよく こうさんしてください。

 あなたが、理想にもえた帝国の姿も
 忠誠をつくした皇帝陛下の姿も
 今は、すっかりかわってしまった。

 それでも、あなたは過去に
 しがみつくつもりですか。」

カシム・ハジル
「それでも、わたしは・・・・」
ミルイヒ、入って来てカシム・ハジルの元へ。
ミルイヒ・オッペンハイマー

「カシム、
 よくよく あなたはがんこな人ですね。
 まったく五将軍はがんこ者ぞろいで・・・

 カシム、 あなた、
 よく考えてごらんなさい。
 今の皇帝陛下の姿が、本当の、
 われわれの知る皇帝陛下の姿でしょうか?」

カシム・ハジル
「それは・・・・」
ミルイヒ・オッペンハイマー

「あなたも わかっているはずです。
 皇帝陛下に中世をつくすのであれば、

 そのあやまちを止めるのも、やはり
 忠誠では、ないのですか。
 われわれ五将軍は、帝国がここまで
 乱れるのをとめられなかった。

 ならば、今こそ
 皇帝陛下の目をさまさせなければ
 なりません。
 そうではないですか? セニョール。」

カシム・ハジル

「・・・・・・・・・・・・・

 わかった。
 こうさんしよう。」

マッシュ
「わかってくれましたか
 カシム・ハジルどの。」
カシム・ハジル
が仲間になった!
マッシュ、ティエルへと振り返る。
マッシュ

「ティエルどの。
 いそいで、退却しましょう。

 ぼやぼやしてると、われわれまで
 都市同盟の軍のエジキになります。」

ビクトール
「おいおい、おれの出番がなしかい。
 なんでぇ、ひさしぶりに
 あばれられると おもったのによぉ。」