幻想水滸伝1 台詞集 第三章

本拠地13

──四階 広間
レパント
「ついに、ついに
 ここまできましたな。
 ティエルどの。」
ハンフリー
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ビクトール
「よお元気か、ティエル。
 おれか?
 おれはいつも元気だ!」
フリック
「どうしたねリーダーさん。
 オデッサにわらわれちまうぜ。」
サンチェス
「あとは帝都グレッグミンスターと
 それを守るシャサラザードと
 クワバの城塞だけです。」
マッシュ
「ティエルどの。現在われわれは
 帝国領のほとんどを解放し、
 帝国首都部を残すのみになりました。」
サンチェス
「解放軍の兵力も、帝都に残る
 帝国軍本体に ひってきするものに
 なりつつあります。」
ビクトール
「ようし、これで 準備はととのった。
 次は どこを攻めるんだ。
 とうぜん、帝都に乗り込むんだろうがな。」
マッシュ

「帝都へ入るには、
 アイン・ジードどのの守る
 クワバの城塞か、

 水上からなら、ソニア・シューレンどのが
 守る水上砦シャサラザードを
 おとさなければなりません。」

レパント
「ここはクワバの城塞を攻めるべきだな。
 こちらは、シャサラザードを攻めるだけの
 船を用意できない。」
マッシュ
「もちろん、むこうもそう考えるでしょう。
 船のことはおまかせください。明日までに
 500の船を用意してみせます。」
レパント
「500の船!」
ティエル
「そんなのはムリだ。」 ←
マッシュ
「このマッシュ、
 約束は必ず はたしてみせます。」
ティエル
「そんなのはムリだ。」 ←
「わかった。準備にとりかかるんだ。」
マッシュ
「明日までに船を用意できなければ
 わたしの首をきってもかまいません。」
ビクトール
「おいティエル、
 軍師どのが、あれだけ言うんだ。
 信じてみようぜ。」
マッシュ
「このマッシュ、
 約束は必ず はたしてみせます。」
──以下ループ──
「わかった。準備にとりかかるんだ。」 ←
マッシュ
「ありがとうございます。
 かならず約束をはたしてみせます。
 明朝をおたのしみに、」
ビクトール
「明日は、大きな戦いになるな。
 今日は早めに休んだほうが
 よさそうだ。」
暗転。
──四階 ハンフリーの部屋
ハンフリー
「軍師どの。」
マッシュ
「なにようでしょうか、ハンフリーどの」
ハンフリー

「軍師どのは、
 以前、帝国軍にいたと
 聞いています。

 それが、あのカレッカの事件がもとで、
 帝国をはなれたとも・・・」

マッシュ

「ええ。その通りです。
 わたしは あの悲しい事件を
 とめることができなかった。

 戦争のなかで、自分の無力さを知り、
 わたしは帝国をはなれた。
 もう2度と、争いにはかかわることなく、
 しずかにくらしていくつもりでした。」

ハンフリー

「わたしはカレッカをおそった
 帝国の部隊の一員でした。

 わたしは、あの時のことを今でも
 忘れることはできません。

 わたしは、いかりにまかせて指揮官を斬り、
 帝国に追われる身になりました。

 にくしみだけで、人を斬ったのは
 あれが最初でした。

 そして、あれが・・・
 ・・最後であってほしい。」

マッシュ

「ハンフリー。
 今はなやんでいる時ではありません。
 わたしたちには やるべきことがあります。

 争いが終わったら・・・・・」

暗転。
──地階
ゲン、カマンドールの元へ。
ゲン
「おいこら、死にぞこない。
 明日は決戦だってのに なにしてんだよ。」
カマンドール
「おまえこそ なにしにきたんだ 青二才。
 わしの部屋にかってに入るなと
 いってるだろう。」
ゲン、一歩前へ。
ゲン

「へっ じじいが。
 明日のいくさで死ぬかもしれないから、
 最後に顔を見にきてやったんだよ。

 まったく、マッシュさまが
 とんでもないこと言うから、
 こっちは てつや仕事だ。
 その合間をみて、来てやったのに・・」

カマンドール
「ほっほっほっほっほ、
 では、とっておきの酒を
 だしてやるとするか。」
暗転。
──四階 クレオとパーンの部屋
クレオ
「明日は大きないくさになるな。」
パーン
「ああ。」
クレオ
「ぼっちゃんは もうわたしたちの
 手のとどかないところへ
 行ってしまったみたいだな。」
パーン
「ああ。」
クレオ
「ちょっと さびしいね。」
パーン
「すごく さびしいぞ。」
暗転。
──船着場 小屋
タイ・ホー、ヤム・クー、キンバリーの三人が酒盛りをしている。
キンバリー
「ねえぇ、タイ・ホー。
 どうしたっていうんだい。
 ぜんぜん酒がすすんでないじゃない。」
タイ・ホー
「んっ ああ、
 明日のことを かんがえるとな。」
キンバリー
「なんだよ あんたらしくない。
 今夜は二人で のみ明かそうじゃない。」
タイ・ホー
「二人? 三人いるような気がするが。」
ヤム・クー、膝を叩いて同意。
ヤム・クー
「そうですよ アニキ。
 三人でのみ明かしましょうや。三人で。」
キンバリー、そっぽを向く。
キンバリー
「(ちっ 気のきかない 男だね)」
ヤム・クー
「(アニキは 美人によわいからな
 あっしがついていて やらなきゃ。)」
暗転。
──一階 外
ヒックスとテンガアール、焚き火を眺めている。
テンガアール
「ねぇ ヒックス。
 今夜は月がきれいね。」
ヒックス、テンガアールへと向き直る。
ヒックス

「えっ なんだいテンガアール。
 なにか言ったかい?

 それよりも このさかな、
 おいしいよ。
 食べてみなよ。」

テンガアール、ヒックスに背を向ける。
テンガアール
「もう。
 どうして きみは そうなんだい。」
ヒックス、一歩前へ。
ヒックス
「な、なんだよ。
 なんでおこってるんだよ。」
テンガアール、ヒックスへと向き直る。
テンガアール
「おこってなんかないよーーーだ。」
暗転。
──階段
フリック、階段の窓辺に立ち外を見ている。
サンチェス、階段を下りてくる。
サンチェス
「おや、フリックさん。
 こんなところで、なにをしてるんですか?
 かぜをひきますよ。」
フリック
「いや、なに かんがえごとさ。」
サンチェス
「オデッサさん・・、
 のことですか?」
フリック
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
サンチェス
「明日は早いですよ。
 ベットに戻られた方が、いいですね。
 眠れなければ、よいワインが ありますが」
フリック
「すまんな サンチェス。」
暗転。
──地階
クリン

「うーーーん、
 むにゃむにゃ、

 へっへっへっへ

 まいったね、お宝でいっぱいだ。
 全部もってかえれるかなぁ
 うきききききききききききーーーっ」

暗転。
──三階 石版の間
リュウカン
「どうですかな。明日のたたかい。
 わしらは 勝てますかな。」
フッケン
「勝てますよ。
 勝てますが・・・、」
リュウカン
「勝てますが?」
フッケン
「多くのわかい命が失われる。
 それが わしには 心苦しい。」
リュウカン

「そうですな。わしらのような、
 オイボレならば、
 先は見えていますが・・・

 わしらより、わかい者達が
 死んで行くのは、つらいですな。」

暗転。
──四階 ティエルの部屋
ティエル、ベッドの中で寝ている。
ビクトール、入って来る。
ビクトール
「はいるぞ ティエル」
ティエル、起き上がってビクトールを迎える。
ビクトール、ティエルの元へ。
ビクトール

「寝てたのか?
 たのもしいね、明日の決戦を前に、
 ゆうゆうと眠れるとは。

 将たる者はそうでなくては
 いかんな。

 ティエル。
 おまえに わたしておきたいものがある。
 これを うけとってくれ。」

[ 鋼の斧を手に入れた ]
ビクトール

「こいつは グレミオの斧だ。
 あのソニエールかんごくから、
 おれが もってきたものだが、

 いままで かくしていたんだ。
 おまえを 悲しませるだけだと思ってな。

 だが、明日のたたかい、
 おれも命をおとすかもしれない。
 だから、今夜のうちに
 わたしておこうと思ってな・・・

 ティエル、
 明日は大きなたたかいになる。
 多くの者の命が失われる。

 だけどな、おまえは進まなきゃいけない。
 未来を信じて戦った者たちのためにも、
 グレミオのためにも。
 そうだろ、」

ビクトール、退室しようとして半ばで振り返る。
ビクトール
「じゃあ、おれは部屋にもどるぜ」
ビクトール、退室しようとして再度半ばで振り返る。
ビクトール
「ティエル。
 明日は勝とうぜ。」
暗転。
──翌朝
──船着場
ゲン
「ああ、こりゃあ親分、
 みてくだせぇよ。こいつをさ、
 軍師さまは とんでもねえことを考えるぜ」
ミリア
「まったく。
 わたしのスラッシュを、
 こんなことに使うなんて・・」
カマンドール

「ティエルどの、このこおりの船を
 見てください。

 なんでも、竜のブレスで、
 湖面の水をこおらせて、
 つくったらしいですよ。」

タイ・ホー
「こいつは、すげえや。
 水にちゃんとういてるし、
 けっこう、かたいぜ。」
暗転。
──四階 広間
マッシュ
「約束どおり500の船、
 用意いたしました。あとは、
 ティエルどのの命令を待つだけです。」
ティエル
「ちょっと、まってくれ」 ←
マッシュ
「わかりました。
 ただ、ご用でしたら
 こおりのとける前に、すませてください。」
ティエル、広間に居るそれぞれに話し掛ける。
レパント
「ティエルどの、
 ここがこの戦争のゆくえの
 分かれ目ですぞ。」
ハンフリー
「・・・・・・・・・・・・・やるぞ。」
フリック
「ぜったい勝つぞ!!
 なぁ、リーダーさん!!!」
サンチェス
「シャサラザードの兵力は
 およそ17000。
 勝てますかな・・・・」
カスミ
「ティエルさま・・・・
 わたし・・・がんばります。
 だから・・見ててくださいね。」
ビクトール
「シャサラザードをおとしたら、
 あとは帝都へまっしぐらよ!」
リュウカン
「ティエルどの、
 お気をつけなされよ。」
クレオ
「ティエルさま。
 ここまで、来たのですね・・・」
「ようし、全軍出陣!」 ←
マッシュ
「全軍出陣です。」