幻想水滸伝1 台詞集 第一章

王宮2

──家畜小屋前
竜騎士フッチとその騎竜ブラックが待機している。
フッチ

「なんだよ、ジロジロみるなよ。
 そんなに おれのブラックが
 めずらしいのか? いなかもん。」

テッド
「なんだってぇ!」
グレミオ、テッドを宥める。
グレミオ
「まぁまぁ。おさえてください。
 それより、クレイズさまの おへやに
 いそぎましょう。」
──王宮内 クレイズの部屋
クレイズ

「ふん。 テオのこせがれか。
 おそかったな。 いつまでも
 おぼっちゃん気分ではこまるぞ。

 おまえの 初仕事だ。
 一度しか言わんから
 よく聞いておけよ。

 グレッグミンスターの北東に、
 魔術師の島がある。
 ここに うらない師のレックナートさまが
 すんでいる。

 そこへ行って 星見の結果を
 もらってくるのだ。
 んっ おまえら ちゃんと聞いてるか?
 魔術師の島がどこにあるか言ってみろ。」

ティエル
「グレッグミンスターの北東」 ←
クレイズ
「ふん、
 いちおう、言うことは わかるようだな。」
「グレッグミンスターの北西」 ←
クレイズ
「きさまのみみは かざりものか?
 魔術師の島は 北東だ、
 よく聞いておけ。」
「この地上のどこか」 ←
クレイズ

「きさま、
 大将軍のむすこだからって
 わたしのことを なめてないか?

 きさまが そういうたいどをとるなら
 こっちにも考えがあるぞ。
 かくごしとけよ。」

クレイズ

「ふん。
 話のつづきだ、

 魔術師の島には船は出ていない。かわりに
 竜洞騎士団から竜騎士をよんである。
 かちく小屋の前にいるはずだ。
 島までは 竜に乗せて行ってもらえ。

 それからレックナートさまは
 宮廷魔術師ウィンディさまの
 妹にあたるかただ。
 失礼のないようにしろよ。」

クレイズ2

「竜騎士は かちく小屋の前にいる。
 なに?
 かちく小屋が どこかだってぇ?

 かちく小屋は この城のどこかにある!
 それぐらい 自分でさがせ!
 わたしの手を わずらわせるな!
 わかったら とっとと 行け!」

──王宮 入り口前
パーン

「ぼっちゃんの初仕事だから
 はりきっていたのに・・・

 なんだよ、 おつかいかよ。
 おれたちゃガキじゃないんだぜ、
 なんか、こう
 もっと血のたぎるような・・・」

クレオ

「そう言うなパーン。

 それに“星見の結果”は
 国をおさめるのに、だいじな意味を持つ
 おまえが 言うほど悪くない仕事さ。」

グレミオ

「そうですね、
 それに この仕事ならあぶない目に
 あうこともないだろうし・・

 あ、いえ けっして
 ぼっちゃんが たよりないとか
 そういうわけではないんですけど。」

テッド

「おい ティエル、
 どうやら おれたち竜に乗れるみたいだぜ。
 それに竜騎士にも会える!!

 いいなぁ竜騎士、かっこいいよなぁ。
 はやいところ行こうぜ!」

──家畜小屋前
フッチ

「あんたらが近衛隊の人たちかい?
 おれは竜騎士見ならいのフッチ。
 こっちは おれの騎竜のブラック。

 おい ブラックあいさつしろ。」

ブラック、一声鳴く。
フッチ

「へへっ、かわいいだろ。
 あんたら魔術師の島まで行くんだってね。
 このブラックなら ひとっとびさ。」

テッド
「なんだ、竜騎士って言うから
 期待してたのに ガキじゃないか。」
フッチ、その言葉に飛び上がって反応。
フッチ
「なんだって!!
 そういう おまえだってガキじゃないか。」
テッド
「なんだと! このおれがガキだって!!
 こう見えても おれは300年・・・」
グレミオ、テッドを宥める。
グレミオ
「はい、はい ケンカはそれぐらいにして
 はやいところ出発しましょう。」
テッド、グレミオを振り払い後ろを向く。
テッド
「はなしてくれよグレミオさん!
 こいつは おれのことガキって!!」
クレオ
「やれやれ 先がおもいやられるね。」
パーン
「フッチくん。
 きげんをなおして
 はやいところ 乗っけてくんないかな。」
フッチ
「ああ、
 それじゃあ とっとと
 ブラックの背中に乗りなよ。」
一同、フッチを最後にブラックの背中に乗り込む。
フッチ

「ようし みんな乗ったかい?
 しっかり つかまってないと
 ふりおとされるぜ。

 まあ、おちてもいい奴が一人いるけどな。」

テッド
「なにーーーーー!!」
クレオ
「あぶないねぇ。
 カゴのなかであばれるんじゃないよ。」
フッチ
「ようし 行け! ブラック!!」
ブラック、翼を羽ばたかせ一声鳴き、飛び立つ。
高く空を駆け、魔術師の島へ。