幻想水滸伝1 台詞集 第二章

アンテイ

──民家
[ マッシュの手紙をわたした
キンバリー

「なんだい? マッシュからの手紙?
 どれ・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・?????

 わるいね。あたしゃ字がよめなかったんだ。
 だれかよんでくれないか。」

グレミオ

「・・・・・・・・・・・

 じゃ、じゃあ わたくしが・・」

暗転。
キンバリー
「なるほどね。ようくわかったよ。
 マッシュのやつめ、またあの手で
 いく気だね。」
グレミオ
「じゃあ 仲間になってくれるんですね。」
キンバリー
「仲間? そうだねぇ・・」
キンバリー、一同の前を往復してフリックの前で止まる。
キンバリー
「ねぇ、 あんた、」
フリック
「お、おれのことか?」
キンバリー

「そうだよ あんたのことさ。
 お兄さん、けっこういい男だねぇ・・

 あんたが、あたしの相手を
 してくれるってんなら、
 仲間になってやるよ。」

フリック、慌てて大きく後ずさる。
フリック
「え、お おれが?
 だ、だめだ おれには心に・・・」
ビクトール、キンバリーの前へ進み出る。
ビクトール
「ああ、OK OK
 こいつのこと、にるなり、やくなり
 すきにしてください。」
フリック、飛び上がって怒る。
フリック
「ビクトール! きさま!」
キンバリー
「ようし、OKだ!
 ほら、色男 こっちにきな。」
キンバリー、じりじりとフリックへ詰め寄る。
フリック、後ずさりながら壁際に追い詰められる。
フリック
「うわ、ちょっと まってくれ・・」
キンバリー、フリックに掴みかかる。
暗転。
キンバリー、お猪口を差し出す。
キンバリー
「ほら、はやくつぎなよ 色男」
フリック
「は、はい。」
フリック、徳利を持ち酒を注ぐ。
キンバリー
「ようし、こぼすんじゃないよぉ。」
キンバリー、ぐいと一気飲み。
キンバリー
「・・うん。」
キンバリー、お猪口を振りながらフリックを差す。
キンバリー
「つぎは あんたの番だ。」
キンバリー、徳利を掲げ捲くし立てる。
キンバリー
「なんだ、酒がへってないじゃないかい。
 ほら、ほら、はやくしな。
 美人のおしゃくが 受けられないのかい。」
フリック、慌てて手を振り否定する。
フリック
「い、いえ そんなことはありません。」
フリック、お猪口を掲げる。
フリック
「い、いただきます。」
フリック、がくりと頭垂れる。
フリック
「・・・・・・・・・・・とほほ」
暗転。
──翌朝
キンバリー
「さあて、あたしゃ一足お先に、
 トラン城とやらに、行ってるよ。」
フリック
「あ、朝までのんでて、
 よく そんなに元気でいられますね。」
キンバリー

「なに言ってるんだい。
 しゅぎょうがたりないよ 色男。

 そうそう、ティエル
 テスラのやつも 仲間にひきいれるんだろ。
 やつは この町にいるぜ。

 ただし、いまはアルバートという
 ニセの名を使ってるはずだよ。」

グレミオ
「アルバートですか。」
キンバリー
「そいじゃ、失礼するよ。
 色男、城にもどってきたら、
 また つきあってやるよ。」
フリック
「う・・・・・・
 け、けっこうです。」
キンバリー
が仲間になった!
──民家2
アルバート
「え、え、あなたたちは だれですか?
 わたしは へいぼんで、ふつうで、
 おとなしい ただの町人です。」
ビクトール
「あんたが テスラだろ、
 代書屋の。」
アルバート
「や、やめてください。
 わたくしの名前はアルバート・オニクス。
 代々、この町に住む・・・・」
ビクトール
「ふうん。じゃあ 母親の名前は
 なんて言うんだ?」
アルバート
「えっと 、 それは 、
 マリアン・オニクス・・・・」
ビクトール
「父親は?」
アルバート
「えっと たしか
 アーレン・オニク・・・」
ビクトール
「ばあさんは!」
アルバート
「えっと えっと リア・オニキスです。」
ビクトール
「おい テスラ。」
アルバート

「はい。

 ・・・・・・・・・・・・・・!

 あっ いや その わたしは
 テスラなんていう名前じゃな・・・・」

ビクトール
「かんねんしたか?」
テスラ
「うっ わかりましたよ。
 またマッシュさんが 呼んでるんでしょ。
 わたしは 静かなくらしがすきなのに」
ビクトール
「つべこべ言わずに
 さっさと したくをしな。」
テスラ

「うっうっう、わかりましたよ、
 ああ わたくしはなんて不幸なんでしょう。

 またしても悪事のかたぼうを
 かつがされてしまうんですね・・・

テスラ
が仲間になった!
暗転。
フリック
「あいつを 一人で行かせて
 だいじょうぶかなぁ」
ビクトール

「しかたねぇだろ。
 おれたちと いっしょじゃ
 いやだっていうんだから。

 まったく 人を
 山賊あつかいしやがって。」

フリック
「ビクトール、おまえが
 あんまり おどかすからだ。」
グレミオ
「ぼっちゃん。
 わたしたちも そろそろ
 トラン城にもどりましょう。」
一同、本拠地へ。