幻想水滸伝1 台詞集 第三章

竜騎士の砦4

意識の闇の中、フッチを呼ぶ声が聞こえる。
ミリア

「フッチ、

 フッチ、

 しっかりして・・・フッチ、

 目をさますのよ フッチ」

フッチ、ヨシュアの部屋のベッドに寝かされている。
フッチ
「こ、黒竜らんを・・
 もってかえらないと・・」
リュウカン
「ウォッホン、
 どうやら気がついたようじゃな」
フッチ、ベッドの中できょろきょろと周囲を見回す。
フッチ
「え! あ??????
 ここは・・・?
 黒竜らんは?」
ミリア

「だいじょうぶだ。
 森のなかで力つきて
 たおれているおまえを見つけた時も、

 その手に、しっかりと黒竜らんを
 にぎりしめていて、
 はなさせるのが 大変だったよ。」

フッチ
「そう、じゃあ みんなの竜は・・」
リュウカン

「ああ、
 ざいりょうが三つともそろったからな。

 すでに薬はつくって、あたえた。
 じきに目をさますはずじゃ。」

フッチ

「よかった。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・

 ねえ、リュウカンさん。
 三つ目のざいりょうってのは、
 なんだったんですか?」

リュウカン
「そ!それは・・・・・」
フッチ
「え? どうしたんですか?」
リュウカンの後ろに控えていたヨシュア、フッチの前へ進み出る。
ヨシュア

「・・・・・・・・・

 わたしが 話そう。
 三つ目のざいりょうは、“竜のきも”だ。
 そして、その“竜のきも”は・・」

フッチ

「!

 ま、まさか・・・

 ブラックは・・・」

ミリア
「わたしたちが、見つけたときには
 ブラックはもういきたえていた・・」
ヨシュア
「わたしのことを にくんでもいい。
 しかし、それが 最善の方法だった。」
フッチ
「そ、そんな・・・・
 ブ、ブラックが・・・・・・・・」
暗転。
──一階
ハンフリー

「ティエルどの。
 ヨシュアの竜たちは めざめました。

 解放軍と、竜洞騎士団との盟約を
 むすぶために、ヨシュアの部屋に
 行きましょう。

 こんどは、かれも
 しょうちするはずです。」

フリック
「そうだな。
 まだ、味方になってくれるって
 言ったわけじゃないからなぁ。」
──二階
ミリア
「ティエルどの、
 これで竜たちも・・・」
ヨシュア
「ティエルどの、
 竜たちのこと、竜洞騎士団を代表して
 礼を言います。」
ハンフリー
「それでは、ヨシュア」
ヨシュア

「ああ、また おまえとかたをならべて
 戦うことになりそうだな。

 ただ、こんどは相手がちがうがな。
 ティエルどの、竜洞騎士団は
 あなたに ついていきましょう。
 帝国をたおすために。」

ヨシュア
が仲間になった!
フリック
「これで、やっとトラン城に
 帰れるな。おれは 竜のにおいってやつは
 どうも・・・」
ヨシュア
「ハンフリー、
 じつは たのみがある。」
ハンフリー
「・・・・・・たのみ?」
ヨシュア
「入れ、フッチ。」
部屋の外に控えていたフッチ、ヨシュアの元へ。
ヨシュア、フッチへと向き直る。
ヨシュア
「フッチ、わかっているな。」
フッチ
「はい。」
ヨシュア

「竜をうしなった竜騎士は、
 竜洞を出なくてはならない。

 ブラックを失った、おまえをここに
 おいておくわけにはいかない。」

フッチ
「はい、わかってます。
 ブラックは、たぶん あの時
 ぼくをかばって・・・・・・」
ミリア、フッチへと向き直る。
ミリア
「フッチ、自分をせめないで。」
フッチ
「いや いいんです。
 ぼくは、ブラックが かばってくれたんだと
 思いたいんです。」
ヨシュア、ハンフリーへと向き直る。
ヨシュア
「ハンフリー、フッチを
 ひきとってくれないか。
 おまえなら、安心して まかせられる。」
ハンフリー
「・・・・・・・わかった。」
フッチ
「よろしく おねがいします」
ヨシュア
「ティエルどの。
 いくさの時には、 われわれは
 いつでもかけつけます。」
ミリア、ティエルへと向き直る。
ミリア

「ティエルさま。
 リュウカンどのは 先に帰ると言うので、
 竜で お送りしますが、

 ティエルさまたちも
 送りましょうか?」

ティエル
「たのむ」 ←
ミリア
「わかりました。
 前庭で、スラッシュとともに
 お待ちしています。」
ミリア、部屋を後にする。
「いや、あるこう」 ←
ミリア
「わかりました。」
ヨシュア、フッチへと向き直る。
ヨシュア
「フッチ、元気でやるんだ。
 いつか、ここにもどれる日が
 来るかもしれん。」
フッチ
「はい。」
フリック、フッチの前へ。
フリック
「おいおい、そんなにくらい顔すんなよ。
 おれが、剣術をおしえてやるって。」
フッチ
が仲間になった!
ヨシュア
「フッチのこと、
 よろしくおねがいします。」
──前庭
竜騎士
「フッチは竜騎士じゃなくなったけど、
 ともだちなのは
 かわらないよ。」
ミリア
「ティエルさま、
 では私のスラッシュで
 お送りします。」
スラッシュ、翼を羽ばたかせ一声鳴き、飛び立つ。